失語症をお持ちの方の生活を感じとる「話そう会」。
学外での実習に出る前に、学内で最初に対象者に接するのが、「話そう会」です。この会は、失語症をお持ちの方とコミュニケーションをとりながら、その方の生活を感じとれる機会です。また、失語症をお持ちの方とどのようにコミュニケーションをとればいいのかを、実際にやりとりして学ばせていただく貴重な機会でもあります。
学外での実習に出る前に、学内で最初に対象者に接するのが、「話そう会」です。この会は、失語症をお持ちの方とコミュニケーションをとりながら、その方の生活を感じとれる機会です。また、失語症をお持ちの方とどのようにコミュニケーションをとればいいのかを、実際にやりとりして学ばせていただく貴重な機会でもあります。
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言語聴覚学科では失語症講義の一環として「臨床講義」を実施しています。これは失語症者(協力者)を本校に招き、教員の指導のもとで学生が評価・訓練を実施するものです。通常、検査・面接技法などは学生同士の演習や模擬患者を相手に行うことが多いのですが、実際の失語症者との演習に優るものはないと考え、カリキュラムを変更し教育の一環として取り組んでいます。
2年生の4月より7月までに概ね隔週に一回のペースで計7回を予定しています。講義時間以外にグループで議論する時間を多くとっており、学生たちにはこの時間が知識の整理やさまざまな講義の関連づけに役立っています。毎回のフィードバック時には通常の講義では伝えることの難しい「臨床家の視点」を講義でき、座学と臨床実習との橋渡しの役割もあると考えています。
フィードバック時のディスカッションには協力者も参加し、担当した学生に直接意見を言ってもらうなど、教員と同様に教える側に立ってもらっています。協力者には最初から教育活動の一員であることを理解していただいており、「教育活動の一員としての失語症者」という重要な社会参加でもあると思われます。
言語聴覚士に必要な臨床能力とは、コミュニケーション能力に始まり、対象者を観察し必要な情報を得て評価・訓練計画立案を行い指導・訓練を実施することです。臨床能力は、対象者と対峙してこそ得られることは明白ですので、学生たちには「臨床講義」を通して、臨床能力だけではなく、対象者と真摯に向き合う姿勢も学んでもらいたいと思っています。
段階的に学べる豊富な実習で確実に力がつきました。最初の実習は1年生の前期でした。言語聴覚士の仕事を知ることを目的に一週間、見学実習に行きました。先生のお人柄を慕って来院される対象者も多く、言語聴覚士と対象者の信頼関係がいかに深いものであるのかを実感しました。
2回目の実習は総合病院での評価実習でした。実習指導者の先生の取り計らいで、言語聴覚室内だけでなく、失語症の対象者に一日密着することになりました。ここで初めて、一人の対象者の「生活」を意識するとともに、医師、看護師、理学療法士、作業療法士がどのように関わっていくのかを知ることができました。
同時に、家族が失語症に対して理解不足であるために、言語室以外ではほとんど対象者が他者とコミュニケーションをとっていないことがわかりました。その問題点を改善するために、お時間をいただき、症状の説明と併せて、場面に合った具体的なコミュニケーション方法をお伝えしました。ご家族の方々から『わかりやすかった』と言っていただき、とてもうれししく思いました。
そして2年生後期、最後の臨床実習に臨みました。担当した高次脳機能障害のある対象者の「自分はできない」という思い込みを払拭できるよう、心理的なアプローチを優先。徐々にできることを増やして自信を持っていただけるように努めました。尊敬できる先生方のもとで実習でき、段階的に自分を成長させるチャンスを与えてもらえたと思います。この経験を現場で生かしていきたいです。
言語聴覚学科2006年3月卒業 大野 千夏さん 〈関西学院大学 社会学部社会福祉学科卒業〉