対象者と向かい合いながら、座る・立つ・歩くといった基本的な運動能力の回復・維持に必要な治療を行うスペシャリスト。
物理療法、運動療法などを通じて、基本的な身体機能が低下した人のリハビリテーション治療にあたるのがPTです。身体機能低下の原因は、脳卒中、心疾患、糖尿病、発達障害、骨折、脱臼、関節リュウマチなどさまざまです。高齢者、スポーツ選手、児童、病気やケガを治療中の患者など、PTが向かい合わなければならない対象者は多岐にわたっています。そのため、PTには物理療法や運動療法を施せる高度なスキルはもちろんのこと、対象者の原因に即して的確な理学療法プログラムが組める能力、対象者の身になって考え、治療できるヒューマン・スキルが必要になってきます。解剖学、病理学、生理学、内科学、脳神経外科学、運動学など広範囲な医学的知識、心理学、人間関係学といった人間を知るための学問など、対象者の心身両面に深く迫る専門知識が必要になってきます。
食事や入浴などの日常生活から、絵画や工作といった創作活動まで、生活全般において対象者に自立する能力、生きる喜びを支える。
身体的・精神的な障害を持った対象者が、主体的な日常生活や社会生活を送れるようにサポートするのがOTの仕事です。病院を退院しても、病気やケガによる身体的な障害のため、食事、着替え、入浴、業務などができない人たちがたくさんいます。また、発達障害や老年期障害などで、学校で授業や友だちについていけない児童、家庭で自立した生活が送れない高齢者が増えてきています。そういった障害を持つ人々に、日常的な動作訓練だけでなく、絵画や工作といった創作活動、遊びやゲーム、グループ活動を通じて、自立する能力、生きる喜びを一緒につくるのもOTの大切な仕事です。病院、学校、作業所、保健福祉施設など、OTが必要とされている領域、活躍できる現場は広がっています。
人間にとって大切なコミュニケーションを援助するスペシャリスト。ことばや聞こえ、飲み込み障害をもつ対象者を治癒する。
幼児のことばの発達遅れ、聞こえの障害、脳損傷による失語症、高齢者に多い食べ物や水が飲み込めない嚥下障害など、対象者が抱える課題は多岐にわたっています。嚥下障害は別ですが、ことばの発達遅れ、聞こえの障害、失語症などは、私たちにとって最も大切なコミュニケーションに関わる問題です。ことばを奪われた対象者は、相手に気持ちを伝えることも、経験や知識を交換することもできません。そういった対象者に訓練・指導・援助を通して、コミュニケーション機能の回復を図るスペシャリストがSTです。1998年に法制化されたばかりの資格ですが、年々、STへの期待は高まり、STを採用する病院や施設が増えています。しかし、STの国家資格試験は難しく、PT、OTと比較してかなり狭き門になっています。STを目指すなら、国家試験合格率の高い学校を選んだ方が良いでしょう。

